腹腔鏡手術

腹腔鏡手術について

動物たちの体への負担をできるだけ抑えるため、当院では腹腔鏡を用いた低侵襲手術に対応しています。腹腔鏡手術は、お腹を大きく開かず、細いカメラと専用器具を使って行う手術です。傷口を小さくできるため、症例によっては術後の痛みや回復時の負担を抑えやすい場合があります。
避妊手術をはじめ、肝生検、腹腔内潜在精巣、膀胱結石などで腹腔鏡手術が選択肢になることがあります。腹腔鏡手術は体への負担を抑えやすい方法ですが、すべての症例に適しているわけではありません。当院では、診察や検査を行ったうえで、開腹手術も含めて適切な方法をご提案します。

当院の低侵襲治療への取り組み

動物たちの体への負担や痛みをできるだけ抑えるため、低侵襲治療に取り組んでいます。
腹腔鏡手術は、お腹を大きく開かず、細いカメラと器具を用いて行う手術です。開腹手術と比べて傷口を小さくできるため、症例によっては術後の痛みや回復時の負担を抑えやすい場合があります。飼い主様の不安を少しでも減らせるよう、術前検査から術後の確認まで丁寧に行います。

当院の腹腔鏡手術の特徴

#01

体への負担を抑える“低侵襲手術”

当院では、動物たちの体への負担をできるだけ抑えるため、お腹を大きく開かずに行う腹腔鏡手術に対応しています。
小さな傷口からカメラと器具を挿入して処置を行うため、開腹手術と比べて傷口を小さくでき、症例によっては術後の痛みや回復時の負担を抑えやすい場合があります。手術方法は、診察や検査を行ったうえでご提案します。

#02

拡大視野を活かした、慎重な手術

腹腔鏡手術では、専用のカメラでお腹の中を拡大して確認しながら手術を行います。肉眼では確認しにくい臓器や血管の位置関係を把握しやすくなるため、病変の状態や周囲の組織を確認しながら、慎重に処置を進めることができます。
また、拡大された視野を活かすことで、必要な範囲を見極めながら操作しやすくなり、体への負担を抑えた手術につながる場合があります。当院では、症例ごとの状態を確認しながら、慎重に手術方法を検討しています。

#03

幅広い症例に対応する腹腔鏡手術

腹腔鏡手術は、避妊手術をはじめ、動物への負担をできるだけ抑えるための手術方法として取り入れています。開腹手術が前提となりやすい症例についても、年齢、体格、全身状態、病変の性状を丁寧に評価し、腹腔鏡という選択肢を含めて検討しています。
肝臓の病気の精査や肝生検、大型犬の避妊手術、膀胱結石の治療方針など、診断や術式の選択に迷われている場合のセカンドオピニオンにも対応しており、それぞれの症例に応じた方法をご提案します。

腹腔鏡手術のメリット・デメリット

Merit

  • 創部を小さくできる
  • 症例によっては術後の痛みや負担を抑えやすい
  • 出血量を抑えやすい場合がある
  • 入院期間や回復時の負担を抑えられることがある
  • 膀胱結石では、内視鏡で確認しながら結石の回収を行いやすい

Demerit

  • 特殊な機器と技術が必要なため、一般的な開腹手術より費用が高くなる場合がある
  • すべての症例に適用できるわけではない
  • 緊急時や術中の状況によっては、開腹手術に切り替える可能性がある

腹腔鏡でできる手術・検査

避妊手術(卵巣摘出術・卵巣子宮摘出術)

腹腔鏡を用いた避妊手術では、開腹手術と比べて傷口を小さくできるため、症例によっては術後の痛みや回復時の負担を抑えやすい場合があります。
特に大型犬では、卵巣の位置が深く、開腹手術では視野の確保が難しい場合があります。腹腔鏡手術では、お腹の中をカメラで拡大して確認できるため、卵巣や周囲の血管を確認しながら処置を進めやすいという特徴があります。そのため、大型犬の避妊手術では有力な選択肢になります。当院では、術前検査、麻酔管理、術後の確認を丁寧に行い、症例ごとの状態に合わせた手術計画を立てています。
術後は通常、当日〜翌日には退院可能です。

腹腔内潜在精巣手術

腹腔内潜在精巣は、通常の位置まで精巣が降りてこず、お腹の中に残っている状態です。腹腔鏡を用いることで、お腹の中をカメラで確認しながら精巣の位置を探し、摘出を検討することができます。
開腹手術と比べて切開を小さくできるため、症例によっては体への負担を抑えやすい場合があります。潜在精巣は将来的な腫瘍化のリスクがあるため、診察時に手術の必要性や方法をご説明します。

肝生検

肝生検は、肝臓の組織を採取して病理検査を行い、肝疾患の原因や病型、進行度を評価するために重要な検査です。
腹腔鏡を用いることで、肝臓の表面を直接確認しながら、必要な部位から組織を採取できます。腹部の切開を小さくできるため、状態に応じて体への負担を抑えた検査として行える場合があります。実施にあたっては、血液検査、肝機能、凝固系の評価などでリスクを確認し、その子に適した方法をご提案します。

膀胱結石手術

膀胱内の結石を除去する手術も、腹腔鏡を用いて小さな切開で行える場合があります。特に結石が小さい、多いなど、開腹での確認が難しい場合には、腹腔鏡補助下での摘出が選択肢になります。膀胱内を拡大して確認できるため、結石の確認や回収を丁寧に行いやすいのが特徴です。術後の痛みや負担をできるだけ抑え、状態に応じて回復をサポートします。

腹腔鏡手術の流れ

  1. Flow01術前検査と準備

    手術前には血液検査、レントゲン検査、必要に応じて超音波検査などを実施し、動物の全身状態を評価します。手術のリスクをできるだけ把握するため、術前検査の結果をもとに麻酔計画を立てます。

  2. Flow02麻酔導入と術中管理

    全身麻酔下で、呼吸や循環状態をモニタリングしながら手術を進めます。当院では獣医師と動物看護師がチームとなり、麻酔深度、体温、血圧などを確認しながら管理を行います。

  3. Flow03手術の実施

    消毒・滅菌された環境で、腹部に小さな穴を開け、そこから腹腔鏡と手術器具を挿入します。モニター画面で拡大された視野を確認しながら、周囲の組織に注意して操作を行います。

  4. Flow04術後のケア

    手術後は痛みの管理を行い、食欲、活動性、傷口の状態などを確認します。退院時期は、手術内容や術後の状態に応じて判断します。

手術費用について

腹腔鏡手術の費用は、手術内容、動物の体格、術前検査、入院の有無などによって異なります。

診察時に概算費用をご説明し、飼い主さんにご確認いただいたうえで進めます。

よくある質問

Q
腹腔鏡手術とはどのような手術ですか?

お腹に小さな穴を開け、カメラと専用器具を使って行う手術です。開腹手術と比べて傷口を小さくできるため、症例によっては体への負担を抑えやすい場合があります。

Q
すべての手術が腹腔鏡で行えますか?

すべての症例が腹腔鏡手術の適応になるわけではありません。動物の年齢、体格、病状、麻酔リスクなどを総合的に判断し、開腹手術を含めて適切な方法をご提案します。

Q
手術時間は開腹手術と比べて長くなりますか?

手術時間は症例や手術内容によって異なります。腹腔鏡手術が適しているかどうかを確認したうえで、動物の状態に合わせた方法を選択します。

Q
術後の痛みや回復はどの程度ですか?

腹腔鏡手術では傷口を小さくできるため、症例によっては術後の痛みや回復時の負担を抑えやすい場合があります。ただし、回復の程度には個体差があるため、術後の状態を確認しながら退院時期やケア内容を判断します。

Q
腹腔鏡手術を希望する場合はどうすればよいですか?

まずは診察を行い、検査結果をもとに腹腔鏡手術が適しているかどうかを判断します。手術方法についてのご希望や不安点も含めて、診察時にご相談ください。