内科診療

内科診療について

当院では、体調不良や慢性的な症状など幅広い内科疾患に対応しています。咳やくしゃみ、下痢や嘔吐、食欲の変化、元気がないなど、一見小さな変化に見える症状の中にも、病気のサインが隠れていることがあります。当院では、丁寧な問診と身体検査、必要に応じた血液検査や画像検査を行い、原因をしっかりと突き止めたうえで最適な治療をご提案します。動物たちの年齢や体質、生活環境にも配慮し、できるだけ負担の少ない治療を心がけています。

当院の内科診療の特徴

#01

動物にやさしい検査・治療を重視

検査や治療の際には、動物たちの不安やストレスをできるだけ減らす工夫を行っています。採血や検査時の保定はやさしく安全に行い、無理がかかる場合は方法やタイミングを調整します。必要に応じて不安を和らげるお薬を併用し、落ち着いた状態で検査・処置を進められるよう配慮しています。低侵襲な検査・処置を通じて、安心して受診いただける診療を目指しています。

#02

幅広い疾患に対応する総合診療体制
|セカンドオピニオンにも対応

消化器・呼吸器・泌尿器・循環器・内分泌疾患など、幅広い内科疾患に対応しています。
また、診断や治療方針について改めて整理したい場合のセカンドオピニオンにも応じています。必要に応じて、血液検査・レントゲン・エコー・細胞検査・内視鏡などの各種検査を組み合わせ、これまでの検査結果や治療経過も踏まえて総合的に判断します。

対応可能な主な疾患

腫瘍疾患

主な疾患例

  • リンパ腫

    リンパ腫は、免疫に関わるリンパ球が腫瘍化する病気で、比較的多くみられる悪性腫瘍です。首や脇、足の付け根などのリンパ節の腫れで気づかれることが多い一方、消化管や胸の中(縦隔)、皮膚、肝臓・脾臓などリンパ節以外の部位に生じることもあります。多くの場合、元気や食欲の低下、体重減少などを伴い、血液検査や細胞診、画像検査を組み合わせて診断し、状態に応じた治療や緩和ケアを検討します。

  • 肥満細胞腫

    肥満細胞腫は、皮膚に発生することが多い腫瘍で、しこりの見た目や大きさはさまざまです。一見良性に見えても悪性の性質を持つことがあり、触ったり掻いたりすると一時的に腫れや赤みが強くなることがあります。まずは細胞診で腫瘍の可能性を評価し、治療は外科手術(切除)が基本となります。切除した組織は病理検査で性質や取り切れているかを確認し、その結果に応じて追加治療や経過観察を検討します。

  • 乳腺腫瘍

    乳腺腫瘍は、特に未避妊のメス犬・メス猫で多くみられる腫瘍です。しこりとして触れることが多く、良性から悪性まで性質はさまざまです。早期に発見し、適切なタイミングで治療を行うことが重要とされています。

  • 皮膚腫瘍

    皮膚にできる腫瘍は非常に多く、良性のものも少なくありませんが、見た目だけで判断することはできません。大きくなる、硬くなる、出血するなどの変化がある場合は注意が必要です。細胞診によって性質を確認し、経過観察や治療方針を決定します。

  • 脾臓腫瘍

    脾臓にできる腫瘍は、症状が出にくく、突然の体調不良や腹腔内出血で見つかることがあります。超音波検査などの画像検査で発見されることが多く、状態によっては外科的治療が検討されます。定期的な健康診断が早期発見につながる場合があります。

  • 口腔内腫瘍

    口の中にできる腫瘍で、口臭の悪化、よだれ、出血、食べにくそうにするなどの症状が見られます。進行すると食事や生活の質に大きく影響するため、早めの発見と対応が重要です。視診や検査を行い、治療方法を検討します。

消化器・肝胆膵疾患

主な疾患例

  • 急性・慢性胃腸炎

    胃や腸の粘膜に炎症が起こる疾患で、急性の場合は突然の嘔吐や下痢が見られ、食事の変更、異物の摂取、細菌・ウイルス感染などが原因となります。一方、症状が長期間続く慢性タイプでは、食物アレルギーや炎症性腸疾患(IBD)が背景にあることもあります。特に炎症性腸疾患が疑われる場合には、診断のために内視鏡検査が必要となることがあります。

  • 膵炎

    膵臓に炎症が起こる疾患で、消化酵素が膵臓自体を傷つけることで発症します。激しい腹痛、嘔吐、食欲不振などの症状が見られます。高脂肪食、肥満などが原因となることがあり、重症化すると命に関わることもあるため、早期の診断と治療が重要です。

  • 肝炎・胆管肝炎

    肝炎・胆管肝炎は、肝臓や胆管に炎症が起こる病気の総称です。犬では慢性肝炎、猫では胆管炎(胆管肝炎)が代表的で、体質、感染、免疫の異常など、さまざまな要因が関与します。
    食欲不振、嘔吐、元気消失、黄疸(目や皮膚が黄色くなる)、腹水などの症状が見られることがありますが、初期には目立った症状が出ないことも少なくありません。
    肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状が現れた時には病気が進行している場合もあります。そのため、血液検査や画像検査による定期的な評価が早期発見に重要です。必要に応じて肝生検(肝臓の組織検査)を行い、病気の種類や進行度を詳しく調べたうえで、治療方針や長期的な管理を検討します。

  • 肝リピドーシス

    肝リピドーシスは、猫で多い肝臓の病気で、食欲不振や絶食をきっかけに肝臓へ脂肪が過剰に蓄積し、黄疸や元気・食欲低下、嘔吐などがみられることがあります。血液検査や超音波検査で評価し、原因疾患の治療とともに早期の栄養管理(強制給餌・食事再開のサポート)が重要です。

  • 胆泥症

    胆泥は、胆のう内に胆汁成分が沈殿して超音波で見える所見で、特に犬で比較的よく認められます。多くは無症状で、肝胆道系疾患と強く結びつかず偶発所見とされ、経過でも大きく変化しない例が多い一方で、沈殿が増えて動かない胆泥のような所見では、胆のう粘液嚢腫へ進行する可能性が示唆されています。元気・食欲低下や嘔吐、黄疸、血液検査異常などを伴う場合は原因精査を行い、無症状でも所見の程度により食事療法や投薬、定期的な超音波での経過観察を行います。

  • 胆嚢粘液嚢腫

    胆嚢粘液嚢腫は、胆嚢の中で胆汁がねばねばして固まりやすくなり、ゼリー状の内容物がたまる病気です。健康診断の超音波検査で偶然見つかることもありますが、進行すると食欲不振、嘔吐、元気がない、お腹の痛み、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)などが出ることがあります。重症になると胆のうが傷んだり破れたりして、緊急治療が必要になる場合もあるため、見つかった際は状態に応じて定期的な超音波での確認や、必要に応じて手術(胆のう摘出)を含めた治療を検討します。

循環器系疾患

主な疾患例

  • 僧帽弁閉鎖不全症

    心臓の左側にある僧帽弁が正常に閉じなくなる疾患で、特に小型犬の高齢犬に多く見られます。弁の機能不全により血液が逆流し、心臓に負担がかかります。初期は無症状ですが、進行すると咳、運動不耐性、呼吸困難などの症状が現れます。定期的な心臓超音波検査でのモニタリングと、適切な投薬管理が重要です。

  • 肥大型心筋症

    主に猫で多くみられる心臓病で、心臓の筋肉が厚くなることで血液を送り出す力が低下する疾患です。初期は症状が出にくいこともありますが、進行すると呼吸が荒くなる、元気や食欲が落ちるなどの変化が見られます。診断には心エコー検査が重要で、早期発見と継続的な管理が大切です。

呼吸器系疾患

主な疾患例

  • 気管支炎・気管虚脱(慢性の咳)

    咳が続く原因には、気管支の炎症(気管支炎)や、気管がつぶれやすくなる病気(気管虚脱)などがあり、症状だけでは見分けが難しいことがあります。問診・聴診に加え、胸部レントゲン、必要に応じて血液検査や心臓の評価(心エコーなど)を組み合わせて原因を確認します。治療は、咳を抑えて呼吸を楽にすることを中心に、体重管理や生活環境の調整も含めて行います。

  • 肺炎

    肺の組織に炎症が起こる病気で、感染のほか、誤嚥(食べ物や吐物が気道に入ること)がきっかけになることもあります。咳、発熱、元気・食欲の低下、呼吸が速い/苦しそうなどの症状がみられ、状態によっては重症化するため早めの受診が大切です。診断は問診・身体検査に加え、胸部レントゲンや必要な検査を組み合わせて行います。

腎・泌尿器系疾患

主な疾患例

  • 慢性腎臓病(CKD)

    腎臓の機能が徐々に低下していく進行性の疾患です。特に高齢の猫に多く見られます。腎臓は体内の老廃物を濾過し、水分バランスを調整する重要な役割を担っていますが、CKDではこれらの機能が徐々に失われていきます。初期は症状が現れにくいですが、進行すると多飲多尿、食欲低下、体重減少、嘔吐などの症状が見られます。早期の診断と治療が必要です。

  • 尿石症

    膀胱や尿道に結晶や結石が形成される疾患です。犬猫ともに見られ、結石の種類(ストルバイト、シュウ酸カルシウムなど)によって治療法が異なります。頻尿、血尿、排尿困難、排尿時の痛みなどの症状が現れます。

  • 膀胱炎

    膀胱に炎症が起こる疾患で、細菌感染、結石、腫瘍、特発性(原因不明)などが原因となります。特に猫では特発性膀胱炎(FIC)が多く、ストレスが関与していると考えられています。頻尿、少量ずつの排尿、血尿、排尿時の鳴き声などの症状が見られます。原因に応じて抗生物質、鎮痛剤、食事療法、環境改善などの治療を行います。

皮膚疾患

主な疾患例

  • アレルギー性皮膚炎

    食物、環境中の物質(花粉、ハウスダスト、ダニなど)、ノミなどに対するアレルギー反応により起こる皮膚炎です。かゆみが主な症状で、掻くことにより皮膚が赤くなったり、脱毛したりします。慢性化すると皮膚が厚くなることもあります。薬や食事の変更、スキンケアにより痒みを抑えて症状を管理していきます。

  • 外部寄生虫症(ノミ・ダニ)

    ノノミやマダニが皮膚に付着することで、強いかゆみや赤み、湿疹が起こります。ノミは少数でも症状が強く出ることがあり、ノミアレルギー性皮膚炎の原因にもなります。マダニは皮膚の炎症だけでなく、感染症の媒介となることもあります。治療は寄生虫の駆除が基本で、同時に皮膚炎のケアを行います。再発予防のため、通年または季節に応じた予防薬の使用が重要です。

  • 真菌感染症

    カビ(真菌)が皮膚に感染する疾患で、代表的なものに皮膚糸状菌症(白癬)があります。円形の脱毛や、フケ、かさぶたなどが特徴的です。人にも感染する可能性があるため(人獣共通感染症)、早期発見と適切な治療が重要です。抗真菌薬の内服や外用薬で治療し、併せて生活環境の消毒も必要になります。

  • 自己免疫性皮膚疾患

    免疫系が自分の皮膚を攻撃してしまう疾患です。天疱瘡や紅斑性狼瘡などが含まれます。水疱、びらん、潰瘍、脱毛などの症状が見られます。診断には皮膚生検が必要なことが多く、免疫抑制剤などによる治療が行われます。長期的な管理が必要となる場合が多いです。

高齢動物の健康管理

犬や猫も年齢を重ねると、体の機能が少しずつ変化していきます。当院では、シニア期の動物たちができるだけ快適に過ごせるよう、年齢や体質に合わせた健康管理をサポートしています。
定期的な血液検査や画像検査で病気の早期発見に努め、食事内容や運動量のアドバイスも行っています。慢性疾患のケアや介護のご相談も含め、「少し元気がなくなった」「食欲が落ちた」などの小さな変化にも丁寧に対応します。ご家族と一緒に、その子らしいシニアライフを支えていきます。

高齢期の健康サポート

  • 定期健康診断プログラム

    7歳以上のシニア期に入ったペットには、年2回の定期健康診断を推奨しています。血液検査、尿検査、超音波検査などを通じて、腎臓病、心臓病、内分泌疾患、腫瘍などの早期発見に努めます。加齢に伴う変化を継続的にモニタリングすることで、病気の進行を遅らせ、ペットの生活の質を長く保つことができます。

  • 栄養サポート

    高齢期には代謝が変化し、必要な栄養素のバランスも変わってきます。当院では、個々のペットの健康状態や既往歴に応じた食事指導を行っています。腎臓病、心臓病、関節疾患など、疾患に対応した療法食の選択、適切なカロリー管理、サプリメントの活用などをアドバイスし、健康寿命の延伸をサポートします。

  • 痛みのケア

    高齢のペットは関節炎や慢性疾患による痛みを抱えることが多くなります。当院では、痛みのサインを見逃さず、鎮痛薬、抗炎症薬、サプリメント、理学療法などを組み合わせた総合的な疼痛管理を行っています。痛みを適切にコントロールすることで、ペットの活動性とQOL(生活の質)を維持します。

  • 認知機能低下への対応

    高齢犬・高齢猫では、認知機能障害(認知症)が見られることがあります。夜鳴き、徘徊、トイレの失敗、飼い主の認識低下などの症状が現れます。当院では、認知機能をサポートするサプリメントや薬物療法の提案、生活環境の調整アドバイス、飼い主様の介護負担軽減のためのサポートを行い、ペットと飼い主様の両方が穏やかに過ごせるよう支援します。

主な疾患例

高齢動物は加齢に伴い、関節炎や筋力低下といった運動器系の問題が起こりやすくなります。これらの変化は、ペットの活動性や生活の質に大きく影響を与えるため、適切なケアが重要です。当院では、痛みを軽減し快適な生活を送れるよう、痛み管理のための投薬治療、関節をサポートするサプリメント指導、そして日常生活での負担を減らすための理学療法のアドバイスを総合的に行っています。また、それぞれのペットの年齢や現在の体力、持病の有無などを考慮した上で、適切な運動プランをご提案いたします。過度な運動は関節に負担をかけますが、適度な運動は筋力維持に不可欠です。無理のない範囲で筋力と関節の柔軟性を維持できるよう、個々のペットに合わせた運動方法や頻度についてきめ細かくサポートします。

ご家庭でのケアサポート

治療だけでなくご家庭でのケアや健康管理のサポートも大切にしています。病気の回復や再発予防のためには、日常の食事・運動・生活環境の見直しが欠かせません。当院では、診察後におうちで気をつけていただきたいポイントを丁寧にお伝えし、薬の飲ませ方やフード管理、体調チェックの方法などを一緒に確認します。また、慢性疾患やシニア期の子には、継続的に通院しなくてもできる在宅ケアやモニタリング方法もご提案しています。飼い主さんと連携しながら、動物たちが毎日を快適に過ごせるよう支えています。

24時間健康観察のポイント

ご家庭での日々の観察が、病気の早期発見につながります。食欲、飲水量、排尿・排便の状態、呼吸の様子、行動の変化など、チェックすべきポイントをまとめたチェックシートをお渡しし、記録の取り方をアドバイスします。異常を感じた際の連絡方法や、緊急時の対応についても事前にご説明し、安心してペットと暮らせる環境づくりをサポートします。

予防の必要性

病気になってから治すのではなく、“病気にならないように守る医療”=予防医療を大切にしています。ワクチン接種やフィラリア・ノミ・マダニの予防はもちろん、定期的な健康診断によって、体の異変を早期に見つけることができます。動物たちは不調を言葉で伝えることができないため、元気に見えていても、気づかないうちに病気が進行していることがあります。定期的なチェックや日常のケアが、長く健やかに過ごすための第一歩です。

予防医療

よくある質問

Q
ペットの急な体調不良の際はどうすればよいですか?

診療時間内であれば、お電話にてご相談の上、なるべく早くご来院ください。夜間の緊急時については。鹿児島大学附属病院や当番制で市内の病院が行なっております。→夜間当番について

Q
ペットの肥満を防ぐためのアドバイスはありますか?

適切な食事量の管理、質の良いフードの選択、定期的な運動が基本です。当院では体重管理プログラムも提供しており、個々のペットに合わせた食事プランや運動方法をアドバイスしています。

Q
高齢ペットの健康管理で注意すべき点はありますか?

高齢ペットは年に2回程度の健康診断をお勧めしています。また、食事内容の見直し、適度な運動、歯のケア、体重管理が重要です。行動や食欲の変化にも注意し、小さな変化でもお気づきの際はご相談ください。

Q
予約なしでの診察は可能ですか?

基本的に予約なしで受付しておりますが、日曜日・祝日は完全予約制となります。なお、診療時間終了の30分前に受付を終了いたしますので、ご注意ください。